座り方、立ち方
基本的な礼法や所作については、道場の先生方から教えられていると思います。
また、指導者の方であれば、日頃から指導されているものと思います。
したがって、礼法や所作については、あまり細かい部分までは書きませんが、復習のつもりで見て下さい。
正しい礼法や所作は、剣道以外の日常生活での立ち居振る舞いや見た目の美しさにも影響がありますので、ぜひ日頃から意識しておきたいものです。
このページでは、『座り方、立ち方』について説明します。
剣道では、『左座(さざ)・右起(うき)』とも言われ、座る時は左足から、立つときは右足から動くことを覚えておいて下さい。
座り方
@左足を後ろに引きます。
A左ひざを床につけます。
B続いて右ひざを床につけます。
C床に両足のつま先をついて、いったん中座(※)の姿勢を取ります。
Dつま先を伸ばし、両足の親指を重ね、腰を下ろして正座をします。
Cの中座の姿勢は、大多数の人が実践できておらず抜けています。
立つ時も同様に一旦中座の姿勢を取ってから立ち上がるのが正しい
座り方、立ち方です。
座る時は、音が出ないように静かに竹刀や木刀を置きましょう。
鍔(つば)の位置は膝と同じライン上に置きます。
そして、竹刀や木刀は自分の方に切る側を向けます(⇒竹刀であれば、弦(つる)が外側を向いている形です)。
これは本物の刀で考えればすぐ分かると思いますが、刃が外を向いていると、自分のすぐ近くを通った人の足を切ってしまうからです。
また、試合会場などでも適当に竹刀を置いたり、壁に立てかけたりする人がいますが、これも間違いです。
上座の方向に柄(つか)がくるようにすること(剣先を上座に向けない)と、刃を人が通らない方向に向けて置くのが正解です。
この作法は、相手への思いやりの精神に基づいています。
立ち方
@座った状態から少し体を浮かせ、両足のつま先を床につけて、
いったん中座(※)の姿勢を取ります。
A右ひざの角度が約90°ぐらいになるよう右足を前に動かします。
B一気に立ち上がり、両足を揃えて立ちます。
(※)中座の姿勢の具体例
立つ時← 中座 →座る時