木刀による剣道基本技稽古法の動画とコツ
まずは、木刀による剣道基本技稽古法の動画をご覧下さい。
この動画は、平成21年の第1回全日本都道府県対抗女子剣道優勝大会で行われた公開演舞のものです。
木刀による剣道基本技稽古法は、9つの基本技で構成され、剣道の基本技術を修得させることを目的として制定されました。
平成21年度からは、昇級審査1級を受審する際に必須の条件となっており、都道府県によっては3級以上の受審でも適用しているところもあります。
制定の趣旨にもあるように、刀法の原理・理合や作法の規範を理解し、日本剣道形の趣旨と同様に日頃の剣道の稽古に活かす必要があります。
また、最近になって制定されたものですから、少年少女への指導の前に指導者自身が正しく修得する必要があります。
木刀による剣道技基本法の概略は、下記のとおりです。
1.制定の趣旨
剣道の基本技術を修得させるため、「竹刀は日本刀」であるとの観念を基とし、木刀を使用して「刀法の原理・理合」「作法の規範」を理解させるとともに、適正な対人的技能を中心に技を精選し指導するものとした。
2.技の構成
基本1 一本打ちの技
「正面」「小手」「胴(右胴)」「突き」
基本2 ニ・三段の技
「小手→面」
基本3 払い技
「払い面(表)」
基本4 引き技(鍔ぜり合い)
「引き胴(右胴)」
基本5 抜き技
「面抜き胴(右胴)」
基本6 すり上げ技
「小手すり上げ面(裏)」
基本7 出ばな技
「出ばな小手」
基本8 返し技
「面返し胴(右胴)」
基本9 打ち落とし技
「胴(右胴)打ち落とし面」
小学校低学年の少年少女に教えるのは、理合うんぬん以前に技の順番すら覚えさせるのが大変ですよね?
私が長崎県警察学校の先生から習った覚えやすい語呂合わせを教えておきます。
「一二払い引き抜きすれば返し打ち」です。
これを解りやすく細かく分けると
「一・二・払い・引き・抜き・すれ(すり上げ)・ば(出ばな)・返し・打ち」
と基本技の構成の順番どおりになっています。
こうすれば、小さな子供達でも覚えることができますよね?
いずれにしても、正しい指導が出来るよう、指導者も子供達と一緒になって日頃から木刀による剣道基本技稽古法を練習しておく必要があります。