剣道と食事(日常編)
数ある武道やスポーツの中でも、剣道はカロリー消費量が高く、過酷な競技と言われています。
稽古の内容にもよりますが、1回あたり3,500〜4,000kcalを消費する運動量です。
したがって、日頃の食生活が悪いと、稽古でも試合でも十分なパフォーマンスが発揮できません。
そういった観点から、食事の重要性について解説していきたいと思います。
必須栄養素と食事メニュー
まず必要な栄養素は以下のとおりです。
@炭水化物(糖質)・・・米、パン、イモ類、麺類など
人間の生命維持、体を動かすエネルギーの源です。
糖質といっても、砂糖などの糖分のことではありませんので、注意が必要です。
Aたんぱく質・・・肉、魚類、卵、大豆など
血、筋肉、皮膚、髪の毛など、人間の体を形成するのに大切な栄養素です。
成長期にこれらが不足すると、体が大きくなりません。
B脂質・・・バター、サラダ油、アボカドなど動・植物性油脂
脂質も体を動かすエネルギー源の1つですが、摂り過ぎはよくありません。
また、真っ先に体に吸収されますが、エネルギーとして消費されるのが遅い性質があるため、注意が必要です。
Cビタミン類・・・野菜、果物など
ビタミン類は、他の栄養素の働きを助け、体の働きを活発にする役目があります。
体の調子を整える役目もあります。
Dミネラル・・・海草、小魚、牛乳など
カルシウムや鉄など、体の材料になったり、体のはたらきを整えてくれます。
糖質のエネルギーへの転換を促進し、体(骨)を作り、体の調子を整える役目があります。
E食物繊維・・・きのこ、野菜、海草など
消化器官の活動を活発にしてくれる栄養素です。
免疫力アップなどに役立つ機能性成分や、老廃物を体外に排出する働きがあります。
・上記の6つの栄養素をバランスよく含んだ食事内容にしよう!
具体的には、
ごはんなどの主食、肉や魚などの副菜、サラダや煮物などの野菜をメインに、できるだけ多品目を含めましょう。
そして、牛乳と果物を付け加えます。
・食べ方について
ご飯だけ先に食べる、おかずだけ先に食べるなど、偏った食べ方をやめましょう。
三角食いや四角食いなど、順番に食べていくのが、消化と吸収を助けます。
・炭水化物(糖質)と脂肪の生成について
炭水化物(糖質)は、エネルギーとなるATP(アデノシン三リン酸)と脂肪に変化します。
脂肪は、重量比で炭水化物:野菜=1:2のバランスが崩れた時に最も生成しやすくなります。
野菜は、炭水化物の2倍量の摂取を目安にしましょう。
最近糖質OFFのものが増えてきていますが、お酒にも炭水化物(糖質)が含まれています。
お酒のおつまみには、野菜を摂るようにしましょう。
目安として、350mlの缶ビール1本あたり50gの野菜が必要です。
また、ダイエットを目指す方には、食事量を全体的に減らすより、上記の炭水化物(糖質)と野菜のバランスを重視して、バランスのよい食事を心掛けるのが痩せやすい体質を作るのに最も効果的です。
『食べて痩せる』の奥義と言っても過言ではないでしょう。