水分補給のコツについて
私が子供の時は、稽古中の水分補給はダメ、あっても1回が限度でした。
私より前の世代だと、稽古が終わるまで一切の水分補給はダメという状況だった方も多かったことと思います。
水を飲むと強くなれないという精神論だったのかもしれませんが、その当時と現代では大きく変わっていることが2つあると思います。
1つは、頑強な体を持つ子供が少なくなったこと。
これは、昔と違い外で遊ぶ文化が少なくなってきていることも1つの要因としてあげられます。
例えば家庭用のゲーム機の普及であったり、外で遊ぶ場所が少なくなってきているのもあるかもしれません。
もう1つは、熱中症が発生しやすい環境になったこと。
具体的には地球温暖化の影響ですね。
また、特に都市部では、道路のアスファルトやビルなどのコンクリート構造物の増加による太陽の照り返し熱、エアコンの放射熱などの影響も加わり、気温が下がらない傾向にあります。
そうした中、現代では剣道に限らず、様々なスポーツにおいても水分補給の重要性が説かれています。
ここで水分補給するにあたり、効果的な方法を1つ紹介したいと思います。
まず、稽古や試合などで汗をかくということは、体内の塩分などのミネラル分が水分とともに体の外に出てしまいます。
この状態で水やお茶だけを飲むと、体内のミネラルは少ないままの状態です。
そこでミネラルを適切に補給すると体力が回復しやすくなります。
具体的には”スポーツドリンク”で補給する形になります。
スポーツドリンクは、ペットボトルの場合あまり気にする必要は無いのですが、粉末に水を足して作る場合は注意が必要です。
例えば、1袋で1リットルの水が指定されている場合は、必ず1リットルの水を入れる必要があります。
要は、濃くても薄くてもダメ、というわけです。
これは、指定された水の量が一番体に吸収されやすい浸透圧になるためで、濃くても薄くても浸透圧の関係で体に吸収されにくくなる性質があるためです。
粉末からスポーツドリンクを作る場合は、必ず水の量を守るようにしましょう!
また、途中でも冷たいまま飲めるようにとペットボトルを凍らせる人がいますが、完全に溶けているなら大丈夫ですが、氷が残っている状態だと、溶けた方が濃い状態になっているので好ましくありません。
水分補給はスポーツドリンクで、そして必ず指定された割合の水で作る(あるいは凍らせない)ということを覚えておいて下さい。